強化加工
道路灯用のカバーガラス、機械加工機や圧力容器の覗き窓に強化加工を用いたガラスが使用されます。
強化加工には、風冷強化と化学強化の二種類の方法があります。
風冷強化
風冷強化とは、ガラスの内部と外部に温度差を与えて熱応力を発生させて、表面に圧縮応力を加えることでガラスを強化させる方法です。
ガラスを熱した後に、急激に空気を当てて冷却させるので風冷強化と言われています。
風冷強化されたガラスは、破損時に細かなガラス片に分かれる特徴があります。
内部と外部の温度差を利用しているので、薄いガラスでは風冷強化をかけることができません。
化学強化
化学強化とは、ガラス表面のナトリウムイオンをカリウムイオンに置き換える強化方法です。
ナトリウムイオンよりもカリウムイオンの方がイオン半径が大きいので、イオン交換の際に周囲を押し縮めながらガラス表面に入り込みます。
その結果ガラス表面に圧縮応力が発生し、強化されます。
風冷強化ガラスと異なり、破損時に細かなガラス片に分かれることはありません。
また、表面の圧縮応力層は薄いので、比較的薄いガラスでも強化することが出来ます。